▼書籍のご案内-目次

『医学生のための漢方医学』

緒言

1 ―漢方医学の現況

  はじめに
  伝統医学をめぐる世界の動き
  日常診療の中の漢方
  医療の中の鍼灸
  健康保険と漢方薬
  漢方薬と経済効率(費用対効果)
  東洋医学関係の学会とその活動
  教育と専門医制度
  おわりに


      コラム 漢方薬の値段
      コラム 江戸期以前の医学教育
      名医のカルテより 曲直瀬玄朔,関白秀次の喘息を治す


2 ―漢方医学の歴史
 中国篇
  中国医学の発生と『黄帝内経』の成立
  『傷寒論』の成立
  隋・唐の医学
  宋代―医学の大衆化
  南宋から金元代―百花繚乱の学説
  明代から清代―統合と簡易化
  中華民国成立より現在まで


      コラム 中国古代の解剖学


 日本篇
  中国医学の導入と模倣の時代
  鎌倉時代
  室町時代
  江戸時代初期―曲直瀬流の隆盛
  江戸時代中期―古方派の勃興
  江戸時代後期―折衷派の時代
  明治維新から現代まで―衰退と復興


      コラム 中医学の歴史と日本への受容
      コラム 漢方医学の三大古典
      コラム 漢方医学の流派


3 ―漢方医学の構造
  はじめに
  中国伝統医学の構造
    1 中医学  2 漢方医学
  弁証論治と方証相対の構造の違いと臨床のかたち


      コラム 先端的だった方証相対システム
      名医のカルテより 浅田宗伯,フランス公使の坐骨神経痛を治す


4―漢方医学の基本概念
  はじめに
  陰陽五行説
    1 陰陽説  2 五行説
  陰陽五行説の医学への応用
    1 陰陽説の医学への応用  2 五行説の医学への応用


      コラム 日本漢方と方証相対
      コラム 学と術―永富独嘯庵の医術について
      名医のカルテより 矢数格,全頭脱毛症を治す


5―漢方生理学
  はじめに 50
  人体の構成要素とその働き
  気・血・津液・火(陽気)・精
  臓腑
    1 五臓  2 六腑  3 各臓腑間の関係  4 奇恒の腑
  経絡
    1 十二正経  2 奇経八脈


      コラム 気の生理作用
      コラム 2つの循環系
      名医のカルテより 古林見宜,板倉重形の嘔吐を治す
      トピックス 4種の衛気の流れ


6―漢方病因学
  はじめに
  三因(外因・内因・不内外因)
    1 外因  2 内因  3 不内外因
  病理産物


      コラム 内生五邪
      名医のカルテより 和田啓十郎,胆囊結石を治す


7―漢方病機学
  はじめに
  疾病を総括する二種の基本的病機
    1 邪正闘争  2 陰陽失調
  気・血・津液・火(陽気)・精の病証とその病機
  臓腑の病証とその病機
    1 五臓の病証とその病機  2 六腑の病証とその病機
    3 多臓器にわたる病証とその病機
  病邪による病証とその病機
    1 外邪および内生五邪による病証とその病機
    2 病理産物による病証とその病機
  六経分類による病証とその病機
  衛気営血分類からみた病証とその病機


      コラム 八綱からみた病機
      コラム 内邪と外邪
      コラム 傷寒と温病
      名医のカルテより 湯本求真,老婦人の気管支炎を治す


8―漢方診断学
  はじめに
  望診
    1 「神」の望診  2 全体的な形態の望診  3 顔色の望診
    4 身体各部位の望診  5 分泌物・排泄物の望診  6 舌診
  聞診
  問診
  切診
    1 脈診  2 腹診
  病態の診断(弁証―病因病機の分析)
  処方診断(方証相対)


      名医のカルテより 香月牛山,伏暑の流行に新処方を開発
      日本の名医たち
        曲直瀬道三・曲直瀬玄朔・後藤艮山・吉益東洞・華岡青洲・浅田宗伯


9―漢方薬物学
 総論
  はじめに
  生薬の採集・生産と流通
  炮製
  生薬に備わった基本的性質
  応用の一般的事項
    1 薬用量  2 配合原則  3 配合禁忌  4 禁忌
  使用上の注意
    1 副作用  2 その他
  調剤


      コラム 日本と中国で基原の異なる生薬


 各論
    1 解表薬  2 清熱薬  3 瀉下薬  4 風湿薬
    5 芳香化湿薬  6 利水滲湿薬  7 温裏薬  8 理気薬
    9 消食薬  10 活血化薬  11 止血薬  12 化痰薬
    13 止咳平喘薬  14 安神薬  15 平肝熄風薬  16 開竅薬
    17 補虚薬  18 収渋薬  19 その他


      コラム 西洋伝統本草の漢方医学への応用


10―漢方処方学
 総論
  はじめに
  処方の組成原則
  剤型
  服用法

 各論
    1 解表剤  2 瀉下剤  3 和解剤  4 清熱剤 
    5 暑剤  6 温裏剤  7 表裏双解剤  8 補益剤
    9 安神剤  10 開竅剤  11 固渋剤  12 理気剤
    13 理血剤  14 治風剤  15 治燥剤  16 湿剤
    17 痰剤  18 消導化積剤  19 癰瘍剤  20 その他の方剤


      コラム 漢方薬の軟膏


11―漢方治療学
 治療と治療原則
  はじめに
  治法
    1 基本八法  2 治法細則
  治療原則

 弁証論治
  はじめに
  八綱弁証にもとづく治療
  気血津液弁証にもとづく治療
  臓腑弁証にもとづく治療
    1 五臓の病証の治療  2 六腑の病証の治療  3 複数の臓腑の病証の治療
  病邪弁証にもとづく治療
  六経弁証にもとづく治療
  衛気営血弁証にもとづく治療


      コラム 運気論と漢方


 方証相対
  はじめに
  現行の方証相対
  方証相対に用いられる諸概念
    1 陰陽・表裏・寒熱・虚実  2 気・血・水  3 六病位(六経)
  方証相対における腹診
  方証相対の薬物学
  方証相対の処方学
  口訣の運用
  おわりに


      コラム 日本漢方における「証」
      コラム 方証相対システムの歴史
      コラム 一貫堂医学
      コラム 「虚」と「実」
      名医のカルテより 半井慶友,播磨屋助左衛門の傷寒を治す
      名医のカルテより 北山友松子,松平頼純の痰嗽を治す

 
 
主要生薬一覧
主要処方一覧
中国・日本医事年表
索引