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糖尿病を中医学でどうよぶか?-仝小林教授の提案

 2005年9月に開催された第8回全国中医糖尿病学術会議で、北京の中日友好病院の中医糖尿病科主任の仝小林教授が、糖尿病の中医学での呼び方を「糖絡病」とすべきだという説を発表している。
 現在、中医内科学では糖尿病を「消渇」とし、臨床ではこの呼び方が一般的だ。仝教授の説は、従来の消渇は、現在の糖尿病と完全に一致しておらず、その範囲も甲状腺機能亢進や尿崩症なども含んでしまう。
 さらに現在の臨床では、糖尿病患者のなかには、肥満患者も多く、陰虚が「本」、燥熱が「標」と言われている消渇の病因病機が当てはまるケースが減ってきている。また、糖尿病全体での病因病機も絶えず変化しており、消渇の考え方では当てはまらなくなってきているとしている。
 そこで、仝教授は現在の糖尿病の臨床上の特徴から、糖尿病とは血糖値が上昇し、絡脈を傷つけることが病理的変化であるとし、糖尿病の中医的呼び名を「糖絡病」とすべきだと主張している、すなわち、中医学における糖尿病の治療でも「糖」に注目し、さらに「絡」における病理的変化に注目する必要があるとしている。
 今回の第8回全国中医糖尿病学術会議は中華中医薬学会糖尿病分会が主催し、あわせて160編の論文が集められた。中医学による糖尿病治療の理論的研究や、臨床研究、実験研究などの成果が発表されている。 

出典:中国中医薬報 2005年9月30日 
担当:岸田 賢治


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