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中医学をマスターする5つのステップ

【書評】『おとな女子の漢方』

『おとな女子の漢方』


河崎医院附属淡路東洋医学研究所  日笠 久美


 高橋浩子先生が日本東洋医学会専門医取得のための研修に私の医院に来られはじめたのは2008年4月から,今から15年以上前のことです。内科医として開業しながら3人の子供さんを育て,多忙であろうに漢方の勉強もそれなりに積んでいました。特に生薬知識は徳島大学薬学部教授(現・昭和大学薬学部教授)の川添和義先生から数年学んでおり,初学者にしては基本がしっかりしていました。私も師匠である山本巌先生より,漢方生薬の薬能,生薬の組み合わせからの薬能の変化を理解して漢方処方を運用し,患者の病態に応じて漢方薬を加減することを指導されてきたので,目指しているところが近く最初から意気投合しました。外来陪席の3年間に熱心に取った彼女のノートは何冊にもなり,推薦した漢方図書も片っ端から読破し,その成長ぶりは指導医から見ても目を見張るものがありました。
 今回出版された『おとな女子の漢方』を拝読して,生薬の薬能やその構成から漢方処方を,図を駆使しながらわかりやすく解説されていることに感銘を受けました。初学者の頃からの姿勢を崩さず,順調に進歩,発展させ,指導する立場にまでなったことを誇らしく感じます。また女性に特有な様々な病態を章立てして,その病態を漢方的にも西洋医学的にも解説し,同じ漢方処方が違う角度から繰り返し説明されているので,自然と頭に定着しやすい構成であると思います。この本の特徴として,症例が豊富で,方剤の使い方も型にとらわれず,臨機応変に処方されており,日常診療にすぐに役立たせることができます。漢方を勉強したい多くの初学者の方々や,すでにベテランの域の漢方医にとっても役立つ本であると思います。
 高橋先生は常に明るく,バイタリティーがあります。日常臨床のなかでも様々なことで悩んでいる女性たちと正面から向き合い,元気づけ,漢方薬で癒し寄り添う姿勢が,たくさんの症例を通じて伝わってきました。女性医師は同じ女性の身体を持つ者同士として,「おとな女子」の悩みを理屈抜きで理解しやすいと思っています。その女性医師の役割を粛々と担いながら,前進する高橋浩子先生の姿勢がこの本には溢れています。これからもご自身の漢方道を歩いていって欲しいと願っています。




中医臨床 通巻174号(Vol.44-No.3)特集/コモンディジーズの中医治療 ―関節痛―
『中医臨床』通巻174号(Vol.44-No.3)より転載



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