サイト内キーワード検索


お問い合せ

東洋学術出版社

〒272-0021
 千葉県市川市八幡
 2-16-15-405

販売部

  TEL:047-321-4428
  FAX:047-321-4429

編集部

  TEL:047-335-6780
  FAX:047-300-0565

▼『中医臨床』

« 『中医臨床』 トップに戻る

中医臨床 通巻144号(Vol.37-No.1) 特集/慢性腎炎の中医治療

中医臨床 通巻144号(Vol.37-No.1)特集/慢性腎炎の中医治療</font> 特集/慢性腎炎の中医治療
慢性腎炎(Chronic Kidney Disease:CKD)は,今や日本において国民病といえる疾患であるが,中国においても国民の健康を脅かす重要な疾患として認識されている。最近の統計によると,中国のCKD患者は1億人を超えるともいわれ,患者の生活の質(QOL)や莫大な医療費の問題を抱え,危急の課題となっている。
近年の中国では,腎疾患分野において中西医結合による目覚ましい成果があがっている。そこで今回は,CKDの原因の代表疾患の1つである慢性腎炎(慢性糸球体腎炎)の中医治療に的を絞って特集を組んだ。慢性腎炎は,おもに蛋白尿・血尿・浮腫・高血圧などの症状を特徴とし,中医では「水腫」「虚労」「腰痛」「尿血」などの範疇に含まれるとされる。病因には,先天不足・房労過度・飲食不節・情志失調といった内因と,風邪外襲・湿毒浸淫・湿邪侵襲・薬毒傷腎といった外因があるが,いずれにしても腎虚が主体であり,さらにその影響が脾・肺に及ぶ。また,慢性腎炎は外感・水湿・湿熱・瘀血も伴う。したがって,治療では補腎をベースに関連臓腑を補虚したり,適宜,利水消腫・清利湿熱・活血化瘀・健脾化湿することになる。
本特集では,南京の江蘇省中医院腎内科の経験を中心に,慢性腎炎の考え方と治療について紹介する。まず現在の同科主任医師である孫偉教授から,孫教授が提唱している慢性腎炎の治療方法である「益腎清利活血法」の考え方についてお話をうかがったので,そのインタビュー記事を掲載した。本法は,気陰を補益し,湿熱を清化し,瘀血を和絡化瘀する方法である。臨床ではこの方法にもとづく基本方をベースにして患者の病態に応じて加減して対応している。
また同院腎内科は1954年に開設された,中国で最も早期にできた中医腎病科であるが,その開設者が鄒雲翔氏であり,鄒氏は現代の中医腎臓病学の開拓者に位置付けられている。そこで鄒氏の人物像ならびに腎炎治療について紹介する。さらに,孫偉教授らが主編した『慢性腎病 中医特色療法』(人民軍医出版社)より,慢性腎炎に対する7人の名老中医の認識と治療方法を抜粋して翻訳掲載した。

定価 : 本体1,571円+税


ご購入はこちらから
東洋学術出版社 公式オンラインショップ
東洋学術出版社・公式オンラインショップ


本号の主な内容

【特集/慢性腎炎の中医治療】
■[巻頭インタビュー]膠原病治療に漢方と中医学を共に活かす(大野修嗣)
■[中気理論を探る]楊志敏の「一気周流」理論の運用(羅翠文ほか)
■[漢方医学と中医学の架け橋]存廃の岐路に立たされた中医と日本(奈良和彦)
■[「海派」探訪記]上海中医学派,その源流を訪ねる(静貴生)
■[近況雑感]鍼灸治療のスタイル② ビワの葉灸(浅川要)

bird.jpg本号の読みどころ

「読みどころ」のページを開く
←左のアイコンまたは各タイトルをクリック

■ニッポンの中医臨床。
 膠原病治療に漢方と中医学を共に活かす(大野修嗣)


■中気理論を探る。
 楊志敏の「一気周流」理論の運用(羅翠文ほか)


■漢方医学と中医学の架け橋。
 存廃の岐路に立たされた中医と日本(奈良和彦)


■「海派」探訪記。
 上海中医学派,その源流を訪ねる(静貴生)


目次

⇒目次をPDFで見るPDFでご覧になれます



 巻頭インタビュー
  ニッポンの中医臨床/大野修嗣先生に聞く「読みどころ」を見る
  膠原病治療に漢方と中医学を共に活かす(編集部)


特集/慢性腎炎の中医治療
 リード(編集部)
 インタビュー/江蘇省中医院腎内科・孫偉教授に聞く
    「益腎清利活血法」による慢性腎炎の治療(編集部)
 症例/慢性腎炎治療の5症例(孫偉)
 概説/中医腎臓病学の先駆者・鄒雲翔(編集部)
 概説/慢性腎炎に対する名老中医の認識と治療方法(編集部)

中医診察ナビゲーション◇難治性疾患の弁証論治
   開鬱怡神・調和営衛による緊張型頭痛の治療(丁元慶)
中気理論を探る③/楊志敏の「一気周流」理論の運用(羅翠文ほか)「読みどころ」を見る
『傷寒論』を読み直す③/真仮寒熱証と寒温表証(梁華龍)
医療用漢方エキス剤の中医学的理解とその運用③
   生薬構成が類似した処方同士を比較する〈1〉―桂枝湯関連方剤を中心に―(渡邊善一郎)
漢方医学と中医学の架け橋/第2回「読みどころ」を見る
   存廃の岐路に立たされた中医と日本(奈良和彦・田中耕一郎)

杏林春秋/現代社会に特有の病因病機と対処法〈前篇〉(木田正博・矢田修)
「海派」探訪記/上海中医学派,その源流を訪ねる(静貴生)「読みどころ」を見る
乾くんの中医学手帳「教えて!中薬学」/4.中薬七情と配伍(石井尊子)
内経入門/第16回/肺の働きってなに?〈2〉(斉藤宗則)
未病を治す智恵26/耳穴療法(藤田康介)

穴性論 いま,穴性を問う ~日本の臨床に適合した穴性構築に向けて~
   第17穴/大椎(金子朝彦・岩渕浩司・田辺義典・髙士将典・李昇昊)

弁証論治トレーニング89/陰部の多汗・におい(呉澤森・高橋楊子)

鍼灸配穴法講座/第3回/気滞証の配穴とその運用(髙士将典)
仮免鍼灸臨床からの脱皮/その25/「衛気の分布範囲」を検証する
   内腑に分布する衛気を考察する(近江國宏)
興味深い報告/鍼灸治療による不眠症状の検討(中村真理ほか)
鍼灸百話/第28話/経脈病証と疏通経絡(篠原昭二)
近況雑感/鍼灸治療のスタイル②/ビワの葉灸(浅川要)
第5回李式伝統鍼灸日本実践検討会優秀症例報告/虚証の耳鳴の治療経験(高木由紀子)
REPORT/日本東方医学会 学術大会(編集部)
From Letter/『続・針師のお守り』(浅川要著)を読んで考えたこと(藤井正道)
書籍紹介/『「傷寒・金匱」薬方大成 六味編』(中川良隆著)

ページトップへ戻る