サイト内キーワード検索


お問い合せ

東洋学術出版社

〒272-0021
 千葉県市川市八幡
 2-16-15-405

販売部

  TEL:047-321-4428
  FAX:047-321-4429

編集部

  TEL:047-335-6780
  FAX:047-300-0565

▼『中医臨床』プラス

« 『中医臨床』プラス トップに戻る

通巻124号(Vol.32 No.1)◇読みどころ



 

【読みどころ・その1】p20~27

読みどころ 剤量こそが方薬の神髄。

 「附子」の大量応用(仝小林)

処方した薬がすぐに効果をあげられるかどうかは,それが病機に的中しているのか,あるいは薬の組み合わせが適切であるのかだけでなく,剤量によっても変わってくる。
特に重篤な急性疾患や難病の慢性疾患に対しては,剤量は重要なポイントである。
著者である仝小林氏の考えによれば,仲景方のほとんどは重篤な急性疾患のために考えられたものであり,打てば響くようなその即効性は剤量に負うところが多いのだという。
第1回は,「附子」の大量応用を紹介する。
仝氏は,「陽虚陰寒偏盛で,寒邪が経絡に痺阻したり,直接臓腑を犯したりしたために発生した重症の陰寒証の疼痛」「寒湿が体内に膠着して経絡や関節を痺阻し,それを長い間取り除けないために発生した寒湿痺証」「高熱が陰陽を消耗し,陰が陽を収斂できないために陽が離脱して陰陽離絶証に陥ったという重篤な証候」などに,大量の附子を大胆に使用する。




 

【読みどころ・その2】 p68~74

読みどころ 新企画。『黄帝内経』入門講座。

 『黄帝内経』を勉強するのはなぜ(斉藤宗則)

中国伝統医学の原点である『黄帝内経』の入門講座がスタート。
解説するのは,中国に9年間留学し,北京中医薬大学博士課程を修め,現在,明治国際医療大学伝統鍼灸学教室講師として教鞭を執る斉藤宗則氏である。
斉藤氏は,『黄帝内経』を主要な研究テーマに据え,留学中は中国における『内経』研究の第一人者であった王洪図先生(故人)に師事した。
今回から始まる講座は,学生向けのレクチャーを想定し,誌上入門講座の体裁で行う。
第1回は,なぜ『黄帝内経』を勉強しなければならないのか,についてやさしく解説していただいた。
『内経』以降の古典の多くが,『内経』を引用したり,参考にしたりしているため,『内経』について学び,それを手がかりとしてゆけば,広大な東洋医学の世界を進んでいくことができるのである。




 

【読みどころ・その3】p104~117

読みどころ 「日本的中医針灸」確立へ,教科書から臨床へのステップアップ。

 鍼灸特集 月経痛の鍼灸治療

月経痛ないし月経困難症は,産婦人科診療において頻度が高く,最も基本的な対象疾患である。
一般に機能性の月経痛に対しては,NSAIDs,ピル,鎮痙剤といった薬物療法が試みられるが,鍼灸治療はこうした治療が無効な例や,薬剤を投与しにくいケースが適応になると思われる。
中医学では,月経痛の病因として寒湿の侵襲・肝鬱気滞・肝腎虚損の3つを考えるが,月経痛は気血の運行障害によって起こるため,「通ずれば即ち痛まず」の原則にもとづき,通調気血をベースに各種証型に応じて対処することになる。
本特集では,非月経期と月経期それぞれの特徴に応じて治療を行った症例,鍼灸と漢方薬を併用した症例,寒凝血瘀・気血虚損タイプの月経痛の症例を紹介する。




 


【読みどころ・その4】p124~127

読みどころ 名老中医が語る中医鍼灸の極意。

 程莘農が伝える鍼灸における3つの要――弁証論治

70年以上にわたって現代の中医鍼灸を支え続けてきた老中医・程莘農教授が,治療効果を高めるために必要な3つのポイントについて語る。今回はその1つ目として弁証論治の重要性を明らかにする。
鍼灸治療は中薬治療と方法は異なるものの,選穴処方と手技も中薬の薬剤処方と同様に原則として中医学の弁証論治にもとづくというのが程教授の考えである。そして臨床において最も重視しているのが経絡弁証である。
そのうえで,次の3つを把握しておけば,治療効果を高めることができるという。
第1は正確な診断と弁証のためには,経脈の循行を正確に把握し帰経弁証ができること。第2はツボの主治と特徴をよく把握すること。第3は治則にもとづいた処方と証に応じた選穴ができることである。





ページトップへ戻る