サイト内キーワード検索


お問い合せ

東洋学術出版社

〒272-0021
 千葉県市川市八幡
 2-16-15-405

販売部

  TEL:047-321-4428
  FAX:047-321-4429

編集部

  TEL:047-335-6780
  FAX:047-300-0565

▼『中医臨床』プラス

« 『中医臨床』プラス トップに戻る

通巻145号(Vol.37-No.2)◇読みどころ


 
【読みどころ・その1】p2~11
読みどころニッポンの中医臨床。
【インタビュー】中医学から円通の毉療へ(田中実)

日本の中医臨床の実態に迫る企画の第7回。今回は中医学をベースにしながら,「円通毉療」を標榜するなど,独自の境地を切り開かれている田中実先生に話を聞く。田中先生は日本の中医学導入草創期に普及啓蒙の中心となった神戸中医研に参加し,伊藤良先生と森雄材先生に師事して中医学を学んできた。そして次第に,宇宙の根本原理であり陰陽五行説の真髄を説く周敦頤の『太極図説』の魅力に取りつかれ,自身の診療の柱としていく。田中先生は,「心と腎が身体の縦軸で,これが円通することが健康の基本です」と説く。そして,「天,つまり宇宙・大自然と人が相応して円通するのが東洋医学の眼目です」と力を込め,根本原理から考えることの重要性を強調する。



  【読みどころ・その2】p58~63
読みどころ中気理論を探る。
脾胃中気からみた生理と病理(張宏瑛)

土を中央に配置し,上方に火,下方に水,左に木,右に金を分布させた中土五行の中気理論を探るシリーズ。第4回目は,脾胃中気を軸として臓腑の生理病理を研究した医家である李東垣・黄元御・彭子益の3人を取り上げ,それぞれの学術思想を比較する。『脾胃論』で知られる金代の李東垣は,脾胃の内傷によって引き起こされた病証を重視し,脾気の昇発を治療の軸に据えることを提唱した。乾隆帝の御医だったこともある清代の黄元御は,臓腑の生理機能から派生する気機昇降の調和を重視し,内傷の虚損から生じた気機の逆乱を修復し臓腑の生理機能を正常に戻すことを重視した。清末から民国時期に活躍した彭子益は脾胃の中気とその他臓腑・経絡とが互いの生理に与える影響に重点を置いた。



  【読みどころ・その3】p78~84
読みどころ医療用漢方エキス剤の中医学的理解とその運用。
花粉症(鼻)の関連処方を中心に(渡邊善一郎)

142号から始まった,医療用漢方エキス剤を中医学的視点から解説してゆく連載の第4回目。病名投与(処方単位)ではなく病態投与(生薬単位)できる力を身に付けることが本連載の目標である。今回は,いまや国民病ともなった花粉症に用いる関連処方を中心に解説する(紙幅の都合で鼻症状に限定)。①くしゃみには治風剤(疏散祛風剤)の川芎茶調散・消風散や,芳香理気剤の香蘇散を用い,②鼻水には利水作用の小青竜湯(風寒湿)・越婢加朮湯(風熱湿)を用い,③鼻閉には寒証では葛根湯加川芎辛夷・麻黄附子細辛湯を,熱証では辛夷清肺湯・荊芥連翹湯を用いる。本稿では川芎茶調散と十味敗毒湯の比較や,小青竜湯と苓甘姜味辛夏仁湯の比較,荊芥連翹湯と柴胡清肝湯の比較なども試みる。



  【読みどころ・その4】p136~141
読みどころ鍼灸配穴法講座。
血虚証の配穴とその運用(髙士将典)

弁証の結果を選穴に活かすためには,ツボのもつ効能を掌握することが重要であるが,さらにツボの組み合わせによる効能,つまり配穴を理解することも欠かせない。配穴法には伝統的に大きく①身体部位にもとづく方法と②要穴よる方法があり,本連載ではこうした配穴法を理解したうえで,気虚証・気滞証・血虚証・血瘀証に用いる配穴について解説してゆく。今号では血虚証に用いる配穴を取り上げる。血虚証では,主に①血の生成,②出血,③血の偏在に対してアプローチしてゆくが,①では健脾を行い脾の化生作用をベースに血の調整をはかり,②では健脾益気によって気の統血作用を強化し,③では心血虚・肝血虚に対して治療してゆく。


中医臨床 通巻145号(Vol.37-No.2)特集/「火」の認識とその治療

『中医臨床』通巻145号(Vol.37-No.2)はこちら

ページトップへ戻る