中医学の東洋学術出版社：中国最新情報

　最近、中国の報道を賑わしているのがエイズの予防や治療に関する話題だ。問題が深刻化しつつある中で、なんとか食い止めようという政府の努力が伺える。
　2004年10月にはいって、中国国務院の記者会見で、衛生部副部長兼中国国家中医薬管理局の余靖局長が中国のエイズ治療に関して、すでに複方の中成薬2種類が中国薬品監督管理局の審査を通過したことを発表した。この2種類は現在臨床試験中で、その審査を現在まっている状態だという。
　記者会見では、中国は1987年からタンザニアと共同で、中医薬を使ったエイズ治療に取り組んでいることを明らかにし、すでに1万例の患者に使用され、一定の成果が出せたとしている。
　主に、中医薬を使って免疫力を高め新薬の副作用を弱めるとともに、患者の病気に対する耐力を高めるのが目的。すでに300種類の生薬に関しては体外実験が行われ、そのうち70種類に関してエイズ治療に一定の効果があったことを余靖局長は紹介した。
　中国では、今年に入ってから、中医薬をつかった無料のエイズ治療キャンペーンを推進している。　

出典：東方早報　
担当：山之内　淳