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広東省、狂犬病の発症例過去10年で最高 

 広東省が発表した2005年に報告された省内の狂犬病患者数は306例で、死亡率が100%であったことが公表されている。 

 広東省衛生廳によれば、広東省で年間に犬に咬まれる市民の数は少なく見積もっても50万人に達すると見られており、さらに犬の予防接種接種率は低い。そのため、2005年に発生した狂犬病の発症例数は、過去10年で最高となっている。 

 広東省衛生廳によれば、2005年の狂犬病の症例報告数は、2004年度と比較すると25%の増加となっており、2006年度も増加傾向となっている。

 さらに、2005年度に狂犬病で無くなった患者数は、2003年の広東省で発生したSARS患者の死亡者数より多く、その数は約5倍にもなる。

 2005年度に犬に咬まれて狂犬病になった患者を分析すると、そのほとんどが犬に咬まれたあとの処置が十分でないことも判明した。とくに、患者自身がどう処理すべきであるか分からず、傷口を洗うことすら十分にしていない患者が多かった。経済的理由以前の問題であるとして、関係者は知識の普及に必死だ。

 狂犬病をもっている犬に咬まれた場合、傷口をしっかりと水洗いすれば、狂犬病の発生率は30%減少させることができるほか、24時間以内にワクチンを接種する。ワクチン接種後、抗体が出来るまで一般に2週間ほどかかるため、さらに狂犬病の抗体を含む血清を注射すれば、さらに治癒率を高めることができる。

 広東省の場合、犬に咬まれて狂犬病が発生したら、半径2.5キロ以内で免疫が無い犬が捕獲されることになっている。ただ、中国で一般に犬の予防接種接種率が低いのも、コストが高すぎることに原因があるようだ。 

出典:羊城晩報 2006年6月5日 
担当:山之内 淳


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