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生薬から丸薬を作る技術者が不足

 中医学のさまざまな技術が、継承者不足で存続の危機に陥っている。その中の一つが、丸薬を製造する技術だ。

 中薬といえば、湯液や中成薬を思い浮かべるが、実は丸薬も大きな役割を果たしてきた。現在でも、中国の老舗生薬薬局では、丸薬を作る職人がいる。いずれも職人の手作業で手間がかかるが、中医学の大切な技術の一つだ。

 丸薬の特徴は、患者の弁証にあったオリジナルの処方から作れるという点だ。たとえば、糖尿病や高血圧など慢性疾患で、長期に服用しなければならない場合は、欠かせない。また、薬の浪費が少ないのも特徴として挙げられよう。最近では、こういった丸薬の効能や利便性が認められ、丸薬を服用する患者も増えつつある。

 丸薬作りは、生薬加工の基本技能の一つだ。膏薬や薬酒などとともに、生薬を配合する薬剤師の必修の一つ。しかし、加工する時間がかかり、かなり手間のかかる仕事なので、薬剤師にとっては忍耐との勝負となる。

 中国にはまだこういった技術が残っている。上海中薬行業協会でも、中医学の伝統を守っていこうとする努力が行われている。 

出典:東洋学術出版社 
担当:藤田 康介


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