中医学の東洋学術出版社：中国最新情報

　中国衛生部は、７月３日に外国人が中国国内で臓器移植を申請する場合の通知を発表し、中国国内で行われる臓器移植は中国公民を優先する方針を明らかにした。中国では最近ドナーが不足しており、中国公民もなかなか移植手術を受けることができないことが背景にある。
　この通知のなかでは、外国人が中国で臓器移植を受ける場合、まず医療機関が各省・市の衛生行政部門に申請し、行政部門は衛生部に報告しなければならないことになった。
　また、外国人の臓器移植に関して、中国に旅行目的入国した外国人に対しては臓器移植を行うことを禁止するとしている。
　さらに、医療機関も勝手に移植手術を行うこと許されず、行政部門が定めた指定の医療機関でのみ許されるとし、違反した場合は最悪、医療機関としての登録を抹消されるとしている。
　なお、香港・澳門・台湾の住民に対しては、中国公民として優先扱いを受けることになるが、医療機関は各省・市の衛生行政部門に申請しなくてはならない。（２００７年７月　新華社北京より　岸田賢治）