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中医薬を使って、糖尿病の細小血管合併症を緩和する研究

 2007年6月27日に、中国中医科学院広安医院と北京中医薬大学東方医院の研究グループが行っていた北京市の重点研究プロジェクトの一つである、「中医薬をつかった2型糖尿病の早期細小血管合併症治療」の研究が、北京市の審査を通過した。
 この研究では、国際的に認知されている指標をつかって、大規模な臨床比較試験を行った点が評価されている。
 今回の試験の特徴として、中国で初めて糖尿病の細小血管合併症で、中医学を使った大規模無作為化試験を行い、観察期間も長いと報道されているが、具体的な数値については明らかにされていない。
 試験対象となったのは、初診で2型糖尿病と診断された患者のうち、西洋医学による治療グループと、中医学による総合治療グループの2つのグループ。観察したのは、蛍光眼底造影による網膜の糖尿病による影響、尿アルブミン排泄率(UAER)による糖尿病腎症への影響など。3年間の観察で中医薬を使用すると、尿アルブミンの排泄が減少し、UAERの増加速度が低下し、早期糖尿病腎症の相対危険度が65.69%減少した。また、中医薬を使ったグループは、糖尿病の網膜病変の危険度が、31.6%減少したとしている。中医薬が、糖尿病の細小血管合併症の発生を抑え、病気の発展を抑えるのに一定の効果があることがわかった結論を出している。(2007年7月記・中国中医薬報より 山之内 淳

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