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脈で男女が判断できるか?中国科技部副部長の発言に波紋

 中医学の象徴的診断法でもある脈診。よく、脈診で胎児の男女を判断するシーンがドラマなどでも登場するが、この脈診に対して中国科技部副部長の発言が物議を醸している。
 2007年6月27日に開催された「中欧中医中薬大会」の開幕式で、副部長が「中医学は脈診で妊娠しているか、していなかを判断でき、さらに胎児の性別も分かる。」とスピーチした。これが、「系統生物学の最も優れた応用と実践である」とコメントしたという。
 これに対して、中国科学院の院士が中国衛生部部長に公開質問状を送り、「これが系統生物学の成果の一つといえるのか?」とインターネットなどで大論争となった。今のところ、中国科技部と衛生部は沈黙を守っている。
 果たして、脈診だけで胎児の性別判断ができるのか?これに対して『東方今報』が中医学の専門家に対してインタビューしている。河南中医学院第3付属院内科のある教授は、臨床経験が40年あるが、脈で性別が判断できる可能性は大きくないとしている。さらに、これまでにも論文などにそうした発表は見たことはないとしている。また、別の婦人科の専門家は、中医学は妊婦の中指で妊娠何ヶ月かを判断できる方法や、予定日を予測する方法はあるが、脈で男女を判断することは似非科学として、あり得ないとしている。
 男女の性別判断は50%の確立のもの。適当に言っても、どちらかが当たるとして、醒めた見方をした人も多い。(2007年11月記 『羊城晩報』 山之内 淳

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