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中国国家中医薬管理局、新型煎じ薬機の開発に成功

 中医学の本場である中国でも、患者にとって手間が多く、嫌がられるのが生薬を煎じる過程だ。そのため、既に中国国内の中医医院でも、生薬を患者の代わりに煎じるサービスを有償で行っているが、この煎じ方が果たして中医学の理論的にも正しいのか医療現場でも様々な意見が出ている。そこで、中国国家中医薬管理局が中心となって、新型の煎じ薬機の開発が進められていて、ついに2008年9月より一部病院で試験的に使われるようになった。
 この機械は、これまでの煎じ薬機では実現が難しかった様々な機能実現している。例えば、生薬を水に浸し、温度を自動的に調節し、煎じ薬を自動的に攪拌したり、「先煎」と「後下」を自動的に行えたり、2回煎じも可能になった。より中医学の伝統的な理論に近づいた機械となっている。これまでも、自動煎じ薬機は中国にも存在し、臨床でも使われていたが、このように医師の処方の要求に応じた細かい操作ができなかった。 中国国家中医薬管理局では、今回の機械の実用化を受けて、中国全国の中医医院への新型煎じ薬機の普及を目指す。

 また、2008年10月9日~10日にかけて、上海市で第1回の中医診療設備論壇展覧会が開催されるが、ここでは中医医院の診療設備の研究開発などをテーマに活発に意見が交わされる。さらに80台の中医学の医療機器が展示される予定だが、中医学の診療設備の近代化更新に役立つものと期待されている。特に、煎じ薬の質向上は、現代中医学の発展に欠かせない問題で、中国国家中医薬管理局でも、「生薬の小袋詰め」など様々な実験が行われている。(2008年10月記 中国中医薬報より 医学博士・医師(中医学)藤田 康介

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