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▼中国最新情報

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2009年度の中国中医師国家試験の大綱が発表される

 2009年度の中国国家中医薬管理局中医師資格認証センターによる中医師国家試験(中医医師資格試験)の筆記試験は、9月12日~13日に中国各地で一斉に行われる。

 中国で中医学(鍼灸・推拿も含む)での医療行為を行うのに必要な資格試験で、中国の医学部を卒業してインターンを終えた人たちが受けるもの。国際中医師試験とは異なる。この国家試験では、中医学系統は大きく中医と中西医結合に分けられている。筆記試験と実技試験があり、試験問題は全国統一となっている。

 毎年、試験の出題範囲を決める試験大綱には細かな変更があるが、今年も若干の変更が出ている。このうち、中医師の継承制度をつかって受験する場合は、西洋医学の内容が出題されないことになった。また、受験生が順番に受けていく実技試験では、第1ステージで行われる中医学弁証の試験での西洋医学による病名診断は廃止されるかわりに、第3ステージでの実技試験に西洋医学による診断が盛り込まれた。

 今回の変更では、臨床での実技操作の内容を増強し、中医学の証と西洋医学の病の種類を増やしているのが特徴。特に、中医学での治療に有効性が高い疾患に関しては重点的に出題されるとしている。また、実技操作に関しては、それぞれの動作に関しての受験生の口頭による説明も重視されている。さらに鍼灸分野に関しては、鍼灸による救急治療やその操作方法についての出題が増える。この中には、鍼灸治療時に発生した異常時における処置法やカップリングの操作、推拿技術なども含まれる。
 また、これまでの病案(カルテ)を作成する出題に関しては、「病史採取」から「中医問診能力」に名前が変更され中医学重視の姿勢が伺える。
 2009年の中医師資格試験は、中国衛生部の医師資格試験と同時に実施され、受験の申し込みはインターネットでは2009年2月20日~3月22日まで、各地の衛生部門での受付は3月23日~4月15日までとなっている。
 実技試験は中国各地の省・自治区によって試験時期が異なるが、7月1日~15日の間に行わなくてはならないことになっている。その後、その合格者に対しては、筆記試験が9月12日~13日の2日間に行われる。中医師資格受験試験資格につては、中国衛生部のホームページから確認できる。
中国ではこの試験に合格した後、各地の衛生局に登録をして初めて医療行為が行える仕組みになっている。(2009年2月記・医師・医学博士 藤田 康介)

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