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2010年度の上海市「中医薬発展計画」

  中国ではまもなく春節を迎えるが、この時期に2010年度の中医関係の新しい政策も続々と発表された。このうち、上海市中医発展弁公室が「中医薬発展計画」を作成している。主な内容として、上海市の中医薬関係人材の育成と、中医学派の保護の2点が挙げられた。

ここ数年、上海市で「名老中医」と呼ばれるベテラン中医師の高齢化が進んでいる。これまで「上海市名中医」に指定された中医師は77名いたが、2010年1月現在、すでに18名が亡くなった。平均年齢も75.1歳となっており、こうした医師の技術継承が急務とされている。

さらに、上海市では大小あわせて49の伝統的でかつ特色ある中医学学派があった。有名な学派として、孟河丁学派、張氏内科、夏氏内科、顧氏外科、蔡氏婦人科、朱氏婦人科、徐氏小児科、魏氏傷科、石氏傷科などがある。ただ、49学派のうち、すでに半数の学派で継承者がいなくなり、断絶してしまった。上海市衛生局では、2010年の緊急の課題としてこうした学派の現状の調査も行っている。

 そこで、上海市では上海市中医発展弁公室と新上薬集団が共同で、「中医薬発展計画」として中医学の学術継承プロジェクト・中医薬国際標準化研究・中医薬社区衛生サービス普及プロジェクトを行う方針を決めた。これ以外にも、上海中医薬大学では中医薬英才助学基金を設置して中医薬人材の育成に力を入れることを明らかにした。(2010年1月記 藤田 康介)

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