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中薬方剤の研究成果 米国で発明特許を取得

  このほど,清華大学の李梢教授の研究チームが進めていた「中薬方剤ネットワーク薬理学研究」の成果が,米国の発明特許取得に結びついた。同研究は,大量の試験を基礎に試行錯誤を繰り返す従来の方法とは異なり,迅速・低コストで相対的に結果の正確性が高いという優位性があり,複合薬使用の研究に新たな思考のすじみちと方法を提供するものである。この方法は,複雑な中薬成分に対して大規模なスクリーニングを行う場合に特に適している。
  中薬方剤に含まれる大量の成分の中から,いかに有効な成分の組み合わせを探り出して,その配合原理を説明するかは,中薬方剤の近代研究において大きなポイントである。李梢教授の研究チームは,生体分子ネットワークを活用して,薬物の相互作用を予測するという新しい方法を打ち出した。疾患や薬物に関連する遺伝子または遺伝子産物を,生体分子ネットワークに反映させ,疾患に対する薬物組み合わせの相互関係の強さをネットワーク上で定量解析し,相互作用を有する薬物の組み合わせをスクリーニングする。こうして中薬方剤の中から,抗血管新生に有効な多くの成分の配合を見出した。
  この研究成果は,すでに中国の発明特許を取得しており,関連論文も,国際的に著名な医学バイオ学機関「Faculty of 1000 Medicine」からネットワーク薬理学分野の必読論文に推薦されている。さらに,このほど李梢教授の研究チームが特許申請したなかには,ネットワーク薬物ターゲットの予測方法なども含まれている。

中国中医薬報[201.12.15]
翻訳:平出由子

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