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中医理論研究は国家戦略のニーズに照準を合わせる

王国強が973特定テーマ年度交流会で指摘

 973計画(中国国家重点基礎研究発展計画)*の中医理論特定テーマ2012年度交流会が,2012年12月27・28日に広州で行われた。衛生部副部長・国家中医薬管理局長の王国強氏はその席上,「973計画特定テーマの実施は,中医薬事業の持続可能な発展の促進に対し重要な意義をもつ。ここ数年来では,中医理論の基礎研究が中医薬学の発展を大きく推進している」と話した。
 2005年に,973計画中医理論基礎研究特定テーマが始動してから,すでに28の特定テーマに対する研究が行われてきた。このうち10テーマはすでに検証が完了しており,合計で2,194人,84機関が研究に参与した。交流会では,28の特定テーマ研究により得られた成果と重要な進展について総括し交流を広げた。このうち,すでに結論づけられた項目は以下の4項目となっている。

方剤配合の基本的な法則性を系統的に研究し,方剤配合の技術的方法や,応用における重要な意義を打ち出した。
中医鍼灸の経穴の特異性を第一段階において実証し,臨床応用における基本的規律を打ち出し,臨床実践を導いた。
初めて脈絡学説を打ち出し,さらに「承制調平」説応用の規範を打ち出して,産業と臨床の発展を導いた。
麻薬使用量の減少・臓器の保護作用・免疫調整作用など,鍼麻酔の優位性を明確にし,鍼麻酔手術の規範を策定した。


 また交流会では,中医・中薬・鍼灸の3テーマについて,それぞれ973計画中医理論特定テーマ項目の座談会を行い,各テーマに対する発展の方向性や重点を深く掘り下げた討論を繰り広げた。


*【編集部注】973計画:1997年に召集された国家科学技術部の第3回会議で決定されたことからこう呼ばれている。農業・エネルギー・情報・資源環境・人口と健康・新材料の基礎研究を対象としている。中医学関係では,ここで取り上げた4つ以外にも,証候,病因病機,中薬の薬性,弁証論治の治療評価など,多くの基礎研究のプロジェクトが実施されている。


中国中医薬報[2012.12.28] 翻訳:平出由子


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